痛がり・病院嫌い・薬嫌いの私(アラフォー男)が、腹をくくっていぼ痔の手術を受けることにした体験をつづっていきます。
痔は放っておいても、即いのちにかかわることはあまりないため、ついつい先延ばしにしてしまう方も多いと思います。しかし結論から言うと他の病気と同じように早めに治療するに越したことはないと思います。
とはいえ痛みに対する恐さや、また恥ずかしさなどから、なかなかふんぎりがつかない方も多いのではないでしょうか。
そんな方に少しでも参考にして頂ければ幸いです。
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初めての肛門科へ
私のセレクトした病院はビルの2階にあり、外にある階段を上って入るのですが、3段上って1段下がる、といったイメージの足取りで上がると、ガラスドア越しにたくさんの患者さんが待っている待合室が見えました。
玄関を入ると、足元には靴箱に収まりきらない大量の靴が。
痔に悩んでる人って、こんなにたくさんいるのか、というのを目の当たりにしました。
「あの、すみません、初めてなんですけど。」
「ではこちらに記入してお待ちください。それと今日保険証お持ちですか?」
意外とあっさりした受付でした。何の症状で来たとか、訊かれないのかな?
改めて待合室を見渡してみると、と思いましたが、みんな顔見られたら恥ずかしいだろうしあんま見ないほうがいいかな・・・でも全員が中心を向くという待合室の構造上どうしようもない。ええい見ちゃえ!と見渡すと、老若男女さまざまな人で、ごった返していました。しかし最も隠された場所の疾患という性質上、それぞれの人がどんな症状なのかは、表情にも出ないし知る由もない・・・
などと思いを巡らせていると、やがて私の名前が呼ばれるのが聞こえました。
まな板の上の鯉とはこのこと
さて診察室に入ると、なんか気さくな感じのおっちゃんの先生が登場しました。
「おう、どんな感じや?」
「前から時々出血はあるんですけど、今日はすごい痛みが治まらなくて。」
「飛び出たりしてんの?」
「ちょっとわからないです・・・」
「よし、じゃあ診たるわ!」
と、心の準備をする間も無く診察台にあげられることに。
診察台は、横向きに寝転んで、先生の方にお尻を向ける、という体勢になります。
ちょうどまな板の上の鯉を思い浮かべればわかりやすいでしょう。
そして先生は診察をはじめるや否や開口一番、
「思いっきり飛び出とるやないか〜い!」
そうです。うすうす感づいてはいたのですが、「脱肛」していたのです。
「あひ、がふ、ぎへ、ごは・・・」
内側を触診されたようです。
「だいぶでかいなこれは。写真撮るで〜」
下された審判
ほどなくして写真がプリントされて来たものを見せてもらったのですが、それを見てまず思ったのが、なにこれどうなってんの???
大きくピンク色に腫れ上がった肉のかたまりが見えますが、どこが肛門なのか全然わかりません。
「これは手術せなあかんわ。あなたは手術が必要です。」
はっきりと断言されてしまった。しかもそこ改まった口調で言われても・・・
飛び出している痔核、手術の費用、次々と突き付けられる現実、まるで異世界での出来事のように、受け入れられない自分。
しかし撮影した写真を見せられ、さらに他の症例の写真なども見ていると、客観的に自分の置かれた状況が飲み込めてきました。
- このままでは治ることはないこと。
- 手術後は痛むので、仕事はしばらく休まなければならないこと。
- その代わり根治手術できれいに直したるから、50年は持つわ。
など説明を受けて、あとは決断するのみというところまで追い込まれてしまいました。
「今日は薬出しとくから、気持ち決まったら連絡してきいや。」
「はい・・・」
痔に効く内服薬と、鎮痛剤、そして坐薬を処方していただき、帰途へ就きました。
「はて、手術、どうしたもんかなあ。はあ、それにしても痛かったなあ。」
しかし結局やっぱり病院に行ってよかったと思いました。その理由については別記事にまとめる予定です。
かかった金額
- 診察料 1800円
- 写真代 200円
- 薬代 760円
合計 2760円
痛みに耐えた対価 priceless
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